第1回IFBセミナー
淡水生物学研究所会議室で第1回IFBセミナーが開催されました。
演題:修士課程における研究計画
講師:鈴木碩通
所属:東北大学大学院・生命科学研究科
要旨:ネオニコチノイド系農薬はその残効時間の長さから、より効率的な害虫防除が可能になるとして、世界中で広く使用されているクロロニコチニル系農薬の総称である。これらの農薬は、カメムシなどの害虫を効果的に防除できる一方で、動物プランクトンなどの水生生物にも悪影響を与えることが複数の研究で報告されている。しかし、これらの研究は餌をめぐる競争や、被食捕食関係といった生物間相互作用を考慮しておらず、分類群が近い種に対する農薬の影響も、正の効果を持つ場合と負の効果を持つ場合の両方が報告されている。そこで、修士課程の研究では、動物プランクトン群集の攪乱に対する応答が、群集に含まれる種の組み合わせや種数によって変化するという仮説を立て、マイクロコズム実験による検証を行うことを考えた。本セミナーでは、この研究計画についてより詳細な議論を行う。