第2回IFBセミナー
淡水生物学研究所会議室で第2回IFBセミナーが開催されました。
演題:河川生態系を四次元でとらえる
講師:宇野裕美
所属:北海道大学・地球環境科学研究院/日本学術振興会・特別研究員CPD
要旨:簡略化のため私たちは物事を静的にとらえがちだが、実際の自然生態系は動的に変化しており、時間軸を抜きに自然生態系の真の姿をとらえることは難しい。中でも特に河川生態系は変化に富んでおり、その物理化学環境はダイナミックに変化するし、そこに生きる生物たちも季節による大移動を繰り広げたりする。本セミナーでは私がこれまで研究してきた水生昆虫・エビ・魚などの大移動が河川の生物群集や物質循環にどのような影響を与えているのか、さらに河川流量の変動に応じて面的に変化する氾濫原における水の流れのダイナミズムがどのように生物群集を形作るのかといったことについてお話ししたい。