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国土交通省の千曲川・信濃川研究プロジェクトの令和6年度第一回研究打ち合わせが行われました!

IFB

2024年5月17日(金)、国土交通省・河川砂防技術研究開発・河川生態一般研究「河川における生息地連続性の重要性-河川生態系への影響評価及び保全方策に関する研究」の研究グループ(研究代表:箱山 洋教授)の第一回研究打ち合わせが行われ、今年度の研究(調査概要、成果発表のスケジュールなど)、そして10月17-18日に予定されている河川学術生態研究会からの現地視察会に関する最初の話し合いをしました。今回は、長野大学淡水生物学研究所、長野県水産試験場、信州大学工学部の研究分担者だけでなく、千曲川河川事務所、信濃川河川事務所、リバーフロント研究所からも出席があり、研究概要や今年度計画について活発な議論が行われました。

研究では、千曲川水系をフィールドとし、河川生態系における攪乱や河川工作物の存在が、生息地の連続性、さらには個体群・群集の健全性・持続性に与える影響を明らかにしようとしています。

淡水魚類は、分散と移動によって様々な生息地を利用しています。このような生息地利用を妨げる生息地の分断化や洪水攪乱は、魚類の移動や分布、個体群の存続に影響を与えつつあります。実際、千曲川や信濃川では、魚類の著しい減少が懸念されていて、その少なからぬ原因は生息地の分断化に起因すると考えています。そこで、河川生息地の連続性や各生息地の質を把握したうえで、魚類の移動を阻害する河川工作物や洪水攪乱が魚類の減少に与える影響を評価し、魚道等の改善による河川システム全体における魚類の生息地利用の回復案を提案したいと考えています。