ウナギ科学者会合
Hiroshi Hakoyamaウナギ科学者会合に日本団代表として参加
ニホンウナギは資源の減少が懸念されており、資源管理のために国内及び国際的な協力が行われています。国際的な協力については、日本、中国、韓国及びチャイニーズ・タイペイによる「ウナギの国際的資源保護・管理に係る非公式協議」(以下「非公式協議」)が2012年から継続して行われています。毎年開催される非公式協議ですが、これまでの大きな成果の一つとして、2014年9月の第7回協議での、「ニホンウナギその他の関連するうなぎ類の保存及び管理に関する共同声明」に基づき、各国・地域は、ニホンウナギの池入数量を当時の直近の数量から20%削減することとされました。この共同声明を受け、国内採捕量と輸入量を合計した日本のニホンウナギの池入数量上限は21.7トンと定められ、2024年まで継続しています。
また、2021年の第14回非公式協議では資源管理には科学的な助言の提供が必要という認識から科学者会合を持つことを合意しています。これに基づいて、2022年4月にウナギに関する第1回科学者会合がオンライン開催され、2023年5月に第2回科学者会合が長野県上田市において、2024年6月に第3回科学者会合が東京において開催されています。科学者会合では日本、中国、韓国及びチャイニーズ・タイペイの研究者が中心となり、また、アメリカウナギ、ヨーロッパウナギの水産資源の研究者を招待講演者として招き、議論を深めています。淡水生物学研究所の箱山 洋教授は科学者会合の日本団の団長を務めてきました。写真は上田市で開催した第2回科学者会合のエクスカーションで4カ国・地域の研究者と行政官が淡水生物学研究所を訪れたときのものです。